国内金価格が上抜けるには、円安環境が必要?

 このように国内の金価格は、ドル建て価格とドル/円レートに左右されるため、1980年の高値6,495円を抜けるためには、ドル建て金価格がさらに上昇するか、ドル/円が円安に動くかということになります。

 しかし、円安のときはドル高ということであり、ドルが上昇するときは金が下落するという関係が強いため、円安に動いても国内の金価格は上昇しづらい場面が多いようです。やはり、現在の相場環境では、金も円も上昇しながら、円建て価格が上昇していくという想定になりそうです。

 従って円高がまだ進むのかどうかを考える上で、ドル建て金価格が上昇を続けるのであれば、円も上昇を続けるのではないかというシナリオで、ドル建て金価格を注目していくのも一つの方法ではないでしょうか。しかもその場合、円の方が相対的に強くなるかもしれません。