【NY金とドル指数】

キーワードは、中東情勢、米中貿易戦争、米国利下げ観測

 

 次に、NY金とドル指数を見てみます。

 図:NY金とドル指数の2019年上半期の年初来騰落

2019年1月始値を100として指数化
※目盛は96.0~110.0
出所:CMEのデータをもとに筆者作成

 

 NY金とドル指数は、2019年の年初から5月上旬まで、おおむね横ばいでしたが、6月上旬、NY金高・ドル指数安の流れが強まりました。米中貿易戦争の激化に伴い景気動向が不透明になったこと、そしてその対応として米国の利下げ観測が強まったこと、中東情勢が悪化したことなどによるものです。

 NY金は6月28日時点で1トロイオンスあたり1,414ドル近辺まで上昇し、およそ8年ぶりの高値をつけました。

 NY金とドル指数の2019年上半期のキーワードは、中東情勢、米中貿易戦争、米国利下げ観測だったといえます。