先週は、日経平均株価が小幅高

 先週の日経平均株価は1週間で232円上昇し、2万1,116円となりました。先週は、米国の利下げ期待を背景にNYダウが堅調に推移し、日経平均や上海総合株価指数も小幅に上昇。ただし、米中貿易戦争が長期化する不安が続いており、上値は重いままです。

日経平均・NYダウ・上海総合株価指数の年初来の動き比較:2018年末~2019年6月14日

出所:楽天証券経済研究所が作成。2017年末の値を100として指数化

 6月10日に発動するとトランプ大統領が予告していた、メキシコからの輸入品への関税発動は、回避されました。

 中南米からの不法移民がメキシコを経由して米国に流入することに対し、メキシコが防止策を取っていなかったことが、関税を発動する理由とされていました。メキシコがグアテマラとの国境に治安部隊を配置し、中南米からの不法移民の流入を阻止すると表明したことで、米・メキシコの対立激化は回避された格好です。

 一方、米国と中国の、貿易戦争・ハイテク戦争は、解決の糸口が見えず、長期化の様相を呈しています。米中対立が原因で、半導体や電子部品などハイテク産業に悪影響が拡大。このまま対立が長期化すると、半導体や電子部品産業へのダメージが大きくなり、回復時期が遅れる可能性があります。