中東ホルムズ海峡で13日、タンカー2隻が攻撃を受け炎上

 中東ホルムズ海峡で13日、日本の海運会社が運航する1隻を含む2隻のタンカーが何者かに攻撃を受けて炎上しました。ホルムズ海峡は、世界の原油輸出量の約35%が通過する交通の要衝です。原油供給が不安定化する不安から、一時、ニューヨークのWTI原油先物が急騰しました。ところが、その後は落ち着いた動きとなっています。

WTI原油先物(期近)の動き:2018年12月末~2019年6月14日

 

 丁度、安倍首相がイランを訪問し、ハメネイ最高指導者と会合したタイミングで起こっただけに、さまざまな憶測を呼びました。トランプ米大統領は、イラン主犯説を唱え、イランを非難。イランは関与を否定し、米国を非難しています。

  米国とイランの対立は根が深く、解決の糸口が見えません。サウジアラビアとイランの対立もあり、中東情勢は不安定な状況が長期化しそうです。

  ただし、この事件が、原油価格や世界の株式市場に与える影響は、限定的と考えています。それには、2つの理由があります。