2019年3月29日(金)、USDA(United States Department of Agriculture:米国の農務省)は、その年、米国の農家が作付けを予定しているトウモロコシや大豆などの耕地面積(作付意向面積)を公表しました。 毎年3月の最終営業日に公表される作付意向面積は、世界屈指の穀物生産国である米国の、その年の穀物の生産高を占う重要な指標です。

 また、作付意向面積が公表されるといよいよ種まきが始まるタイミングになることから、その発表は、米国の穀物相場が天候相場入りしたことを告げる風物詩とも言えます。 今回のレポートでは、3月に公表された作付意向面積のデータや、米国のトウモロコシの生育に関わる基本的な一年間の流れを確認し、今年のトウモロコシ相場の動向を考えます。

長期1960年1月~2019年3月のトウモロコシ価格(シカゴ先物市場 期近、月足、終値)

単位:セント/ブッシェル
出所:CME(シカゴ・カーマンタイル取引所)のデータをもとに筆者作成