2018年の日経平均は、「ボックス圏で推移」

 2018年は、日経平均がボックス圏で推移した年と、総括できることになりそうです。

日経平均週足:2018年1月4日~11月30日

 

 2018年の週足チャートを見ると、2万1,000円から2万4,000円のボックス圏で推移していたことが分かります。米金利上昇・貿易戦争への不安が高まる時に下値をトライし、2つの不安が緩和する時に、上値を試してきました。

 2018年のチャートをさらに細かく見ると、2万2,000円から2万3,000円にさらに小さなボックスがあります。年央(5~9月)は、この狭いボックス内で推移し、膠着感が強まりました。

 米金利上昇と貿易戦争の不安がどう決着するか見えるまで、日経平均は大きなボックス圏(2万1,000円~2万4,000円)から、抜け出すのは難しそうです。2つの問題が最終的にどうなるか、不透明なまま2018年は終わりそうです。年内の日経平均は上へも下へも、大きくトレンドは出にくいと思います。

 NYダウも同じです。2018年は以下の通り、ボックス圏で推移しています。

NYダウ週足:2018年1月2日~11月30日

 

株は、短期は材料、長期はファンダメンタルズ(景気・企業業績)で動く

 株の短期は、材料・需給で動きます。2018年の日経平均は、米金利上昇・貿易戦争の2つの不安が高まる時に外国人の売りで下げ、緩和する時に外国人の買いで上げてきました。

 株の長期はファンダメンタルズ(景気・企業業績)で動きます。2018年の日本の景気は、1~3月と7~9月のGDP(国内総生産)が前期比でマイナスになるなど、減速基調にあります。東証一部の最終利益も、ほぼ横ばい(小幅に増益)となりそうです。景気・企業業績が「踊り場」なので、日経平均も「踊り場」の年となりそうです。

 来年には新しいトレンドが出ると思います。来年の景気・企業業績がどうなるか、しばらく手探りが続くと思います。

 

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