シェブロン
シェブロン(ティッカーシンボル:CVX)のルーツもスタンダード石油です。同社の場合、スタンダード石油カリフォルニアが母体となっています。同社はサウジアラムコの親会社として中東と深い関わりを持っていましたが、産油国が石油会社を国有化する流れの中でサウジアラムコを手放しました。
川上部門ではカザフスタンのテンギス油田のほかナイジェリア、タイで操業しています。またオーストラリアのゴルゴンではLNGプロジェクトを展開しています。
米国ではパーミアン・ベイスン、マーセラスでシェール開発をしています。またメキシコ湾ではオフショア油田を操業しています。
川下部門ではカリフォルニアを中心に精油所を持っています。カリフォルニア州は住民が精油所の新設に反対するので、同社がカリフォルニアに持つ各精油所はたいへん貴重な財産となっています。
財務面では同社の社債格付けはAA-(ダブルエー・マイナス)で、オイルメジャー中ではエクソン・モービルに次いで良いです。2016年の営業キャッシュフローは128億ドルでした。フリー・キャッシュフローは45億ドルの赤字でした。過去10年間の使用資本利益率は14%でした。
足下の業績ですが、10月に発表された第3四半期決算ではEPSが予想97セントに対し$1.03、売上高が予想340.6億ドルに対し362億ドル、売上高成長率は前年同期比+20.1%でした。
オーストラリアのゴルゴンLNGプロジェクトなどの建設が次々に完了し、増産体制が整うに従い、シェブロンの営業キャッシュフローは今後拡大することが予想されます。またパーミアン・ベイシンでのシェール生産も当初計画を超えるペースで拡大中です。