厳しい環境に置かれているレストラン・セクター
レストラン・セクターは大変厳しい経営環境に置かれています。それを反映して各社の株価も安値付近にあります。
同セクターの問題点ですが、まずレストランの数が多すぎることが指摘できるでしょう。したがって、ほんの少し客足が遠のいただけで、激しい価格競争が勃発します。今回は2015年1月から値引き合戦が始まり、それはいまも続いています。とりわけセット・メニューで価格競争が激しいです。
アメリカの消費者は近年、外食を控える傾向にあります。その理由はミール・キットなどの新ビジネスからの競争、消費者がショッピングモールへ行かなくなったなどによると説明されています。特に去年のクリスマスはレストラン業界全体が前年比-7%という落ち込みを見せ、業界関係者は半ばパニックに近い状態に陥りました。
各社は新規出店計画を絞り込むとともにメニューの改革、オフ・プレミス、すなわちケータリング、配達、持ち帰りなどの商機の掘り起しに躍起になっています。そしてオフ・プレミスでの販売を効率化する目的でスマホのアプリなどのデジタル戦略も見直しています。
なお、先の第3四半期の決算発表では、依然として各社厳しい経営環境を訴えており会社側の今後の売上見通しもさらに引き下げる企業が続出しています。