日本企業の業績回復を見直す流れは遅れてやってくると予想
9月決算の発表が終わり、想定通りの好決算だったにもかかわらず、日本株の上値がやや重いのには少し拍子抜けするところもあります。ただし、いずれ見直されると思っていますので、その時をじっくり待ちたいと思います。
以下、参考までに、東証一部3月決算主要841社の業績推移をご覧ください。
東証一部上場3月期決算、主要841社の連結純利益(前期比)
3月期決算主要841社の2018年3月期実績から2022年3月期(会社予想)までが掲載されています。各年度の期初会社予想と、実績(最終着地)を比較してご覧ください。
期初→実績が増額修正となっている年度は日経平均が上昇、期初→実績が減額修正となっている年度は日経平均が下落する傾向が強いことがわかります。
今期(2022年3月期)は、期初(2021年5月時点)会社予想が19.1%の増益でしたが、9月中間決算の発表まで終わった11月19日時点では、27.8%増益に増額修正されています。ところが、日経平均は前年度末(2021年3月末)対比で1.9%しか上昇していません。
今後、利益予想の減額修正が増えていかない限り、日経平均はさらに上昇していくと考えられます。少し遅れて業績を評価する流れになり、年内に日経平均は3万円台を回復し、3万500円くらいまで上昇すると私は予想しています。
▼著者おすすめのバックナンバー
2021年11月18日:陸運・海運・空運・倉庫業の投資判断:人流衰退・物流成長、倉庫業に成長株候補
2021年11月17日:利回り4.3~5.4%!3メガ銀行、好決算発表でも株価がさえないのはなぜ?2021年11月10日:三菱商事レポートにいただいた質問に回答:好業績発表でも売られた理由