「銀行預金金利」がじわり上昇中
最近、銀行預金金利が上昇しています。楽天銀行の場合だと、楽天証券との連携で最大年0.18%(税引後年0.143%)を普通預金で提示しています(2024年9月1日時点)。
マイナス金利政策下では、ほぼ全行が、預入額、預入期間を問わずに「年0.001%」としていたことを思えば大きな変化です。ニュースでは「○百倍に金利が上がった!」などと報じられたりもします。
今の金利情勢で興味深いのは、定期預金の金利を高めに設定している銀行があれば、普通預金の金利を引き上げて口座獲得、預金獲得の誘い水としている銀行もあることです。金利や設定のタイミングにも違いが見られます。
前世紀では、銀行預金金利はどこも一律にする規制がありましたが、今は金融自由化の時代によって、競争が進むことは良いことです。
といっても、高ければ良い、というわけではありません。それぞれが支払い能力に応じて金利設定を行うわけで破綻リスクを見つつ適当な金利設定か判断することが大切です(まあ、今世紀に入って、高金利で預金を集めて破綻する銀行が現れるとはさすがに思いませんが、注意ゼロでよいとはいえません)。
「個人向け国債」も一時期よりは高利回りに
個人向け国債も、変化が生じ始めています。最低金利として提示されている年0.05%でもありがたい(なにせ銀行預金が年0.001%にずっと張り付いていたわけですから比較すれば50倍も高かった)、と思っていたのは昔の話です。
参考まで、2024年10月募集分の個人向け国債は、
- 変動10(変動金利型10年満期) 年0.57%
- 固定5(固定金利型5年満期) 年0.46%
- 固定3(固定金利型3年満期) 年0.34%
となっています。
0.05%の裁定金利の7~11倍くらいの設定ですから、こちらもずいぶん高まってきています。
マイナス金利政策の修正は、じわりと金利に反映され始めています。