新年度の業績予想は控え目か

 これから3月期決算発表が本格化します。株式市場の注目は、マクロ(景気・金利・為替からミクロ(企業業績)に移る見込みです。株式市場の注目は、1-3月実績よりも、新年度(2025年3月期)の業績会社予想の方に集中しています。1-3月期の実績が好調でも、新年度の業績予想が低いと失望される可能性があります。

東証プライム3月期決算主要841社の連結純利益(前期比%):2020年3月期~2025年3月期予想

出所:予想は楽天証券経済研究所

 楽天証券経済研究所では、新年度(2025年3月期)も約7%の増益が続くと予想しています。ただし、例年見られることですが、日本企業は、期初に控えめ(低め)の予想を出して、後から上方修正していく傾向があります。

 今年は不透明要因がたくさんあるので、期初は低めの予想が出ると思います。期初の予想が低めであることが嫌気されるリスクについては、「決算リスク」として意識しておく必要があります。

 決算リスクも含めて、当面は、日経平均はスピード調整となると考えています。ただし、日本の景気・企業業績は良好なので、深押しはないと考えています。時間分散しながら、割安な日本株に投資していくことが、中長期の資産形成に寄与すると考えています。

▼著者おすすめのバックナンバー

2024年4月1日:不動産の上昇目立つ!バリュー物色に新しい流れ?(窪田真之) 
2024年3月26日:iDeCo(イデコ)加入条件、年齢70歳未満に引き上げへ(窪田真之)
2024年3月25日:平均利回り4.4%、日経平均が急騰する中、値下がりが続いてきたJリートを見直す。(窪田真之)