先週の結果:相場上下に動くも前週末上回る

先週は、週末にメジャーSQを控え、荒い動きとなるが、終値では前週末水準へ

 先週は、全体トレンドとしては強気でしたが、ハイテク株の半導体関連が失速すれば、日経平均は目先、調整があってもおかしくないとしました。ポイントとしては、6月1日に米国の債務上限問題が佳境を迎えるので、与野党の合意ができればNYダウが反発に転じ、日経平均のさらなるサポートになるとしました。

 結局、米国市場は、6月1日(木)は、前日に債務上限引き上げ案が下院で可決され、この日、上院でも可決されたことで、米国債の債務不履行が回避され、2日(金)は、5月雇用統計も市場予想を上回ったこともあり、NYダウは701ドル高の3万3,762ドルと大幅続伸となり、シカゴの日経先物は415円高の3万1,965円となりました。

 これを受けて、週前半の日経平均は、5日(月)は、693円高の3万2,217円と高値引けとなり、6日(火)は、3万2,534円まで上昇して、終値では289円高の3万2,506円と4日続伸し、バブル後の高値更新が続きました。

 しかし、7日(水)になると、201円高の3万2,708円とザラ場で高値更新となったあと、先物主導で利益確定売りから急落し、後場、持ち直す場面もありましたが、大引けにかけて下げ幅を拡大する流れとなり593円安の3万1,913円と安値引けとなりました。

 一本調子の上げはいったん終了した形となり、ここからは上下動をくり返しながら落ち着きどころを探る展開が想定されました。8日(木)も続落となり、後場には493円安の3万1,420円まで下げましたが、売り一巡後は下げ渋り272円安の3万1,641円でした。

 9日(金)は、前日の米国市場では、新規失業保険申請件数の増加を受けて、10年債利回りが低下したことなどが追い風となり、主要3指標そろって上昇し、NYダウは4日続伸、S&P500は年初来高値更新、ナスダックは前週末水準を回復しました。

 これを受けて、日経平均は先物主導で上げ幅を拡大し、大引け近くには662円高の3万2,304円まで上昇して、終値は623円高の3万2,265円でした。オプション6月限SQは3万2,018円となり、終値ではSQ値を上回って引けました。