先週の結果

先週は、米国経済での金利先高感が不透明だったが、週末に不透明感後退し2万8,000円水準まで上昇

 先週の予測では、米国では経済指標が予想を上回るものが多く、インフレ圧力が高水準のままなので、金利先高感が強く、米国の動き(特に為替とNYダウ)に注意としました。特別に大きな動きがなければ、当面のレンジを2万6,900~2万7,500円としました。

 結果的には、2万7,500円をはさんだもみあいとなりました。そのもみあいでは、日経平均の指数を動かすのは、東京エレクトロン、アドバンテスト、ファナックなど半導体関連の輸出関連株の2~3銘柄だけで動いていました。指数に関わらない中小型の好業績銘柄は買われていました。

 2月27日(月)は、前週末の米国株の主要3指標が大きく下げたことで、日経平均は、一時▲160円の2万7,292円まで下げましたが、為替がドル買い・円売りとなっていたことで、輸出関連株はしっかりした動きになり、一時+2円の2万7,456円とプラス圏を回復しましたが、終値では▲29円の2万7,423円でした。

 28日(火)は、前日の米国市場で金利低下を好感し、主要3指標がそろって反発したことで、日経平均は一時+161円の2万7,585円まで上昇しましたが、上値が重く終値は+21円の2万7,445円となりました。

 3月1日(水)は、前日の米国市場では、根強い金利先高感が重しとなり、主要3指標そろって反落しましたが、日経平均も朝方は一時▲140円の2万7,305円まで下げるものの、円安にサポートされ+70円の2万7,516円と反発しました。

 2日(木)は、先物主導で2万7,617円まで上昇するものの、すぐに2万7,408円まで反落し、その後は2万7,500円中心にもみあいへ。

 3日(金)は、前日の米国でアトランタ連銀総裁が「次回のFOMCでは0.25%の利上げを支持」との発言を受け、0.5%以上の大幅利上げに対する警戒感から経済の不透明感がありましたが、後退し、主要3指標そろって反発しました。これを受けて日経平均は急騰となり、+184円の2万7,683円で寄り付くと、先物買いを交えて上げ幅を広げ、2月6日の今年の高値2万7,821円を上回ると2万8,000円を目指す動きとなりました。

 結局、+462円の2万7,961円まで上昇し、その後は上値が重くなるものの、大引けにかけて高値圏を保ち+428円の2万7,927円で引けました。

 3日(金)の米国株式は、FRBによる景気後退懸念が引き続き和らぎ、主要3指標は大幅上昇となり、NYダウは+387ドルの3万3,390ドルと続伸しました。ただ市場では労働市場の逼迫(ひっぱく)やインフレ率の高止まりを受け、利上げは長期化するとの観測はそのままですが、金融引き締めが続く中でも、「穏やかな景気後退にとどまる可能性」が示唆されています。

 つまり、景気を維持しながらインフレを抑制する「ソフトランディング」への期待が高まりました。シカゴ日経先物は+305円の2万8,205円となっています。