年末を控え「ダウの犬」銘柄を先取りする
上述した手順に従い、ダウ平均採用銘柄から「配当利回り」が高い順番に10銘柄を選別した一覧が図表3となります(21日時点)。それぞれの「配当利回り」は、「来期予想配当(市場予想平均)÷直近株価」で算出したものです。配当利回りが比較的高い銘柄群の中には、予想配当に比べて株価の出遅れが顕著である銘柄が多いと言えます。
こうした銘柄を選別してポートフォリオを構築することで、「配当利回りを重視した米国優良株への分散投資」を実践することが可能です。もちろん、個別銘柄の株価は年末までに多少上下する可能性がありますが、図表3で示した上位10銘柄の「顔ぶれ」に大きな変化はないと見込まれます。
2023年の株式を取り巻く環境には景気後退懸念、ウクライナ戦争、米中対立激化など不透明な要因が多々受け継がれるでしょう。株価の値上がり期待に確信を持ちにくい中、2022年と同様に「配当利回りを重視したバリュー投資」が2023年も優勢を続ける可能性は高いと考えられ、「ダウの犬」投資戦略にあらためて注目したいと思います。
<図表3>「ダウの犬」投資戦略を先取りしてみる
ダウ平均の高配当利回り銘柄(予想) | ▼ | ||||
ティッカー | 銘柄名 | 直近 株価($) |
今期予想 配当($) |
来期予想 配当($) |
来期予想 配当利回り |
---|---|---|---|---|---|
VZ | ベライゾン・コミュニケーションズ | 37.78 | 2.58 | 2.63 | 6.97% |
DOW | ダウ | 50.67 | 2.80 | 2.87 | 5.66% |
INTC | インテル | 26.83 | 1.45 | 1.47 | 5.48% |
WBA | ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス | 38.60 | 1.96 | 2.02 | 5.22% |
MMM | 3M | 123.46 | 5.96 | 6.23 | 5.05% |
IBM | IBM | 142.14 | 6.65 | 6.82 | 4.80% |
CVX | シェブロン | 174.70 | 5.69 | 5.98 | 3.42% |
CSCO | シスコシステムズ | 47.66 | 1.54 | 1.59 | 3.33% |
JPM | JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー | 132.16 | 4.01 | 4.15 | 3.14% |
AMGN | アムジェン | 266.26 | 7.75 | 8.20 | 3.08% |
*ダウ平均採用銘柄のうち来期予想配当利回りが高い順に10銘柄のみを一覧にしたものです。 (出所)Bloombergより楽天証券経済研究所作成(2022年12月21日) |
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