今週の指標:NYダウ(ダウ工業株30種平均)

 日足チャートをみると12月1日の3万4,595ドル、13日の3万4,712ドルと2点天井をつけて、下値ポイントを切ってきましたので、目先、調整入りの可能性が高まりました。下値ポイントの一つである3万3,000ドル台をすでに割り込んでいます。

 FRB(米連邦準備制度理事会)が長期にわたり、金融引き締めを維持するとの思惑が売り材料となります。

 FRBのこれまでの過度な利上げにより、来年、景気後退するとの懸念が強まりつつあります。週後半はクリスマスを控えて調整が強まる可能性があります。

先週の動き

 先週12日(月)は、NY連邦準備銀行調査によるインフレ期待が低下したことを好感し、+528ドルの3万4,005ドルとなりました。13日(火)は、3万4,712ドルまで上昇するものの、上値重く+103ドルの3万4,108ドルでした。

 その後は上値重く15日(木)は、小売売上高が予想を大きく下回ったことで、景気後退懸念が強まり、一時▲950ドル下げて、終値は▲764ドルの3万3,202ドルでした。

 週末の16日(金)は12月PMI(購買担当者指数)が予想を下回ったことで、一時▲547ドルまで下げ、終値では▲281ドルの3万2,920ドルと11月9日以来の3万3,000ドル割れとなりました。

今週の指標:ドル/円

 米長期金利の低下は、ドル売り要因となりますが、金融引き締めの長期化が想定されているため、ドルは下げづらい状況が続くと予想されます。

 また、年末年始の休暇入りを控え、持続的なドル売りは縮小し、ドル/円は底堅い動きとなる可能性があります。

先週の動き

 週前半は、米長期金利の上昇を受けた、ドル買いが強まって137円台後半まで買われましたが、13日の消費者物価指数が予想を下回ったことで、135円台を割り込みました。 

 FOMC(米連邦公開市場委員会)後は引き締めの長期化を警戒して、ドル売りは縮小し、ドル買い優勢となって、15日には欧米市場ではドルは一時138円台まで買われました。

 週末の16日は、この日、発表された12月製造業PMIが予想を下回ったことで、ドル買いが縮小し、136.68円で引けました。