本当の抜け穴はこの施策そのもの?
ここまで、上限設定策の想定にロシアと陸続きの「中国」が含まれていないこと、安すぎる上限を設定した場合、ロシアと中国が大きなメリットを享受する可能性があること、中東情勢が悪化する可能性があることについて、書きました。
当該策に実効性をもたせるには、少なくとも「陸上輸送(パイプライン輸送)」にも何らかの理由を用いて上限を設定することが必要でしょう(ロシアの原油輸送のメインは、タンカーではなく、パイプラインである)。
現時点で、今回の合意内容にどれだけ実効性があるか、疑問を感じています。突き詰めて考えれば、実はG7のリーダーたちが「ロシア制裁の強化」をうたいつつ、「国内のインフレ対策」を同時進行しているという、ポーズの域を越えないのではないか、とさえ感じます。
今回の策が、「ロシアが有利になるための抜け穴」にならないよう、G7は、慎重に上限価格を決め、ぬかりなく、監視していくことが求められます。
[参考]原油関連の具体的な投資商品例
国内株式
国内ETF・ETN
NNドバイ原油先物ブル
NF原油インデックス連動型上場
WTI原油価格連動型上場投信
NNドバイ原油先物ベア
外国株式
海外ETF
iシェアーズ グローバル・エネルギー ETF
エネルギー・セレクト・セクター SPDR ファンド
投資信託
UBS原油先物ファンド
米国エネルギー・ハイインカム・ファンド
シェール関連株オープン