日経平均のトレンド感を再チェック

図3 日経平均(日足)の動き (2022年9月22日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 上の図3は、日経平均の日足チャートに、昨年9月14日の高値と今年3月9日の安値を基準にした、ギャン・アングルとフィボナッチ・リトレースメントを重ね合わせたもので、それぞれの線が株価の値動きの目安になりやすいとされています。

 例えば、直近8月17日の日経平均の戻り高値のところを見ると、ギャン・アングルの「8×1ライン」、フィボナッチ・リトレースメントの「76.4%戻し」のところに位置していることが分かります。

 足元の株価は、ギャン・アングルの「4×1ライン」割れ、フィボナッチ・リトレースメントの「38.2%戻し」近くまで株価が下落し、8月の戻り高値から株価水準が一段階切り下がっています。

 次の焦点は、さらに株価が下落した際に、「3月9日と6月20日の安値同士を結んだライン」を維持できるかになります。ここを維持できないと、3月9日からの底打ちからの戻り基調が崩れてしまい、日本株の押し目買いのタイミングの後ずれと株価水準が下がることになります。

 ここまで、日経平均の動きを図1から図3までざっくりと眺めてきましたが、最近になって下落する場面が増えてきたものの、これまでのところ、さまざまな「節目」がサポートとして機能しています。また、今年の最安値(3月9日)と比べると、株価水準もまだ高いところに位置しています。しばらくは、値動きは荒そうですが、まだ相場が崩れるような動きではないといえます。

 その一方で、年初来安値を更新したのが米NYダウ(ダウ工業株30種平均)です。