3.ゴールドと株式市場はどちらかが一方的に優位なことが多い

米国株式との相関性の低さを利用した活用法も一考の価値あり

 最後にゴールドと米国株式の関係を見ながら、ゴールドの活用法を考えてみましょう。図表3は、図表2の中からゴールドと米国株式を抜き出し、ゴールドと米国株式のパフォーマンス格差を見たものです。ご覧のように、5年のパフォーマンスを見ると、ゴールドと米国株式はどちらかが一方的に優位になる局面が繰り返されているように見えます。

 長期では米国株式(配当を含む)のパフォーマンスにかなわなかったゴールドですが、5年程度の期間であれば、米国株式と互いに補完しあう関係にあるようです。ちなみに、この間の5年リターンの相関は▲0.59(注1)であり、かなりの分散効果が期待できます。

(注1)相関がマイナス1に近い場合、逆の値動きをする傾向が強いと考えられる。

 ゴールドが優位な局面は、オイルショックのような高水準のインフレ局面であったり、2000年前後以降のインターネット・バブルの崩壊からリーマンショックのダメージが残る期間だったりと、米国株式が不調に陥る局面であったように感じます。

 インフレヘッジとしては有効で、一定期間の米国株式不調時に活躍する可能性がある資産として、ゴールドを活用するのも一つの投資アプローチかもしれません。

[図表3]  ゴールドと米国株式の5年リターン(年率)の推移 

期間:1975年1月末~2022年7月末、月次
ゴールド、米国株式:同上
(出所)Bloombergを基に野村アセットマネジメント作成

<関連銘柄>
NEXT FUNDS 金価格連動型上場投信(証券コード:1328) 

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