高インフレ沈静化近し!?商品指数は下落目立つ

 以下は、インフレの動向を示すCPI(消費者物価指数)と、主要なコモディティ指数の、長期の推移です。(ともに前年同月比)

図:米CPIと主要コモディティ指数の推移 (ともに前年同月比)

出所:ブルームバーグのデータをもとに筆者作成

 FRBが注目するCPIの動きは、主要なコモディティ指数(上記は、金属、農産物、エネルギーの配分が、比較的均等な指数)の動きの、数カ月あとをたどる傾向があります。コモディティ価格の動向が、物価動向をけん引しているわけです。

 今年に入り、CPIの伸び率は、およそ40年半ぶりの高水準に達しましたが、コモディティ価格の伸び率は、それ以前から低下していました。数カ月あとをたどる傾向を考えれば、じきに、CPIの伸び率は低下する可能性があります。

 7月のFOMCで各種市場が強気姿勢を示したのは、利上げによる痛みが、もうそろそろ、インフレ沈静化という果実に変わるかもしれない、という期待が意識されたことも一因かもしれません。