インフレは先行き鎮静化していく兆しも

 スタグフレーションが警戒される中で、7月の米国株が大幅高になったのは、先行きインフレの鎮静化・金融引き締め終了・米景気のソフトランディングの可能性を投資家が感じ取ったからだと思います。世界のインフレの先行指標ともいえる、原油先物は以下の通り、反落しています。

WTI原油先物(期近):2020年1月2日~2022年7月29日

出所:QUICKより作成

 世界景気減速が鮮明になってきたことを受けて、以下の通り、欧米の長期金利は低下しつつあります。

米・英・独・豪・日の長期(10年)金利推移:2007年1月末~2022年7月末

出所:QUICKより作成

日本株・米国株を時間分散しながら買い増し

 日本株・米国株とも、長期投資で良い買い場を迎えていると判断していますが、短期的なショック安はまだ終わっていない可能性もあります。

 私は、米景気が軟着陸に向かう可能性が高いと思っていますが、ハードランディングのリスクもあります。日本株・米国株ともに時間分散しながら買い増ししていくことが、長期の資産形成に寄与すると判断しています。

▼著者おすすめのバックナンバー

2022年7月28日:FRB、0.75%利上げを連続実施。米国株は大幅高。IMFは米景気見通しを大幅引き下げ
2022年7月26日:歴史に学ぶ、しぶとい米景気。後退をぎりぎり回避して持ち直した2004年・2016年
2022年7月13日:日経平均、年末に3万円回復ある?2022年の日経平均予想を振り返り