今週の指標:NYダウ(ダウ工業株30種平均)

 夏休みが近づく7月シーズンになって参加者が限られる中で下半期に伴う資金流入が下支えとなるものの、景気後退懸念や決算シーズンへの警戒感から軟調な推移が継続しそうです。

 この判断の材料として7月8日(金)の6月雇用統計やISM非製造業景況指数の結果が注目となります。FRB(米連邦準備制度理事会)の金融引き締めを受けて小売やハイテク関連で業績を下方修正したり人員削減を行うことが散見されます。注意が必要です。

先週の動き

 先週の予測では、FOMC(米連邦公開市場委員会)が通過し、FRBの現状での年内利上げを相場がある程度織り込み不透明要素が減少したことで売りが一段落していることにつながっているとしました。

 今週は月末の四半期末のリバランスによる買い支えや小売売上の決算発表次第で戻りを試すものの上値は3万2,000ドルというところです。

 結果的には、好悪材料が入り交じり大きく上下動となりました。

 週前半の28日(火)は朝方はNYダウは+446ドルまで上昇するものの、6月消費者信頼感指数が予想を下回ったことで、▲491ドルの下落となり、29日(水)は+82ドルと反発するものの、30日(木)は、5月個人消費支出やシカゴ購買部協会景気指数が予想を下回り、一時▲597ドルまで下げて終値は▲253ドルの3万775ドルとなりました。

 週末7月1日(金)は、一転して反発に転じ+321ドルの3万1,097ドルとなりました。

今週の指標:ドル/円

 ドル/円は底堅い展開となりそうです。6月末にかけてドル/円は1998年9月以来、約24年ぶりの高値圏にあります。

 136円台では利益確定売りのドル売りは観測され、ドルは上げ渋っていますが、日米金利差からドル高・円安の基調は変わらないと思われます。

 7月6日のFOMC議事録公開(6月14~15日分)の内容が0.75%の利上げ継続がタカ派的なものであればドル買い要因となります。

先週の動き

 先週は、ドル/円が20年ぶりの高水準に上昇後、やや失速しましたが135円台で引けており、再びドル安・円高に大きく動くというより、日米金利差を背景に方向性のない展開となりそうです。

 先週は米長期金利の低下で円売りが縮小してもみあいとなりました。134.52~137.00円のレンジでした。