来年以降、グロース優位に戻ると予想する理由

 いつ頃、グロース優位に戻るか、予測するのは難しいところですが、1つだけ言えるのは、グロース優位とバリュー優位は循環するということです。いつまでもグロースばかりが買われるということはなく、いつかバリュー株の揺り戻しがあります。それが今起こっています。ただし、いつまでもバリュー優位ということもありません。いずれグロース優位に戻ります。

 バリュー復活の要因となっている「20世紀に逆戻り」の経済環境も、このままいつまでも続くとは考えられません。今年いっぱいインフレ復活が話題になりますが、来年には、再び資源価格が下がり、世界的にインフレが鎮静化し、長期金利が低下する局面が来ると考えられます。そうなると、再び、グロース優位の相場になると考えられます。

 来年は、21世紀の経済環境に戻り、AI(人口知能)・5G(第5世代移動体通信)を活用した第4次産業革命が世界中で加速すると考えています。そうした環境下で、再びIT・ネット関連の成長株が上昇する環境になると予想しています。来年にはグロース優位に戻ることも考えて、少しずつグロース株の押し目を拾っていくことも考えて良いと思います。

▼著者おすすめのバックナンバー

2022年6月15日:利回り4.2%!手作り「高配当利回り株ファンド」レシピ、「ダウの犬」を日本株に応用
2022年6月9日:物価と景気と株価のカンケイ。インフレ率2%超えが日本株に追い風と考える理由
2022年6月8日:三大割安株の「買い」継続、高配当株の宝庫、インフレ・金利上昇・資源高が追い風