今週の目安は2万6,000円あたり

図3 日経平均(日足)の動き (2022年7月15日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 上の図3はこれまでのレポートでも何度か紹介してきた、日経平均のフォーメーション分析です。

 昨年9月14日の高値を起点とする「上値ライン」が、戻り高値の抵抗として機能していて、先週末15日(金)のローソク足もこの線に抑えられています。同時に、この上値ラインは、先程の図1でも触れた下値ライン(図3では下値ライン[2])とも交差しており、今後は上値ラインと下値ラインとの位置関係が逆転します。

 この下値ライン[2]は、足元の株価の抵抗となってきましたが、先週からの株価の戻り基調が続き、この下値ライン[2]を上抜けて、今度は抵抗からサポートにすることができれば、一段高のシナリオも浮上してきそうです。

 先ほども述べたように、比較的時間をかけて下値を固めてきたこともあり、6月9日の高値をつけにいった時のように、200日移動平均線超えや2万8,000円台を目指すことも考えられます。

 反対に、株価が下落していった場合には、上値ラインと、2万6,000円水準との線で構成される「三角保ち合い」の中での推移が意識されることになります。

 さらに、先週の米インフレ指標を受けて、来週26~27日開催予定の米FOMC(連邦公開市場委員会)に対する注目度が高まってきただけに、「もう少し様子を見たい」といった展開になった場合でも、三角保ち合いの範囲内での推移が想定されそうです。

 したがって、今週は企業決算などで余程のネガティブサプライズがない限り、2万6,000円あたりが下値の目安になると思われます。

 そのため今週は、「下値で買いが入りやすい相場地合いの中で、引き続きもみ合い、もしくは上値トライのチャンスがあるか?」というのが基本シナリオとなりそうです。

 ただし、これまで築き上げてきた下値固めが、「ちゃぶ台返し」になりかねないポイントもいくつか存在していることには注意が必要です。