先週の結果

先週は、2万7,000~2万7,500円で2日(木)までもみあうが、週末にもみあいを上放れる

 先週の予測では、基本的には米国株式のリバウンドにつれて日経平均もリバウンド相場入りとしました。

 そうなると日経平均は、目先の高値5月18日(水)2万7,053円、5月6日(金)の2万7,072円を突破して、4月21日の2万7,580円を試すことになるとしました。そのため、先週はレンジを2万7,000~2万7,600円としました。

 結果的に、米国株式は週始めの休場のあとの2日は続落し、6月2日(木)のNYダウは+435ドルの3万3,248ドルと戻りを試す動きとなり、日経平均はもみあいながらリバウンドに入りました。

 週始めの5月30日(月)は、前週末の米国株の大幅高を受けて+587円の2万7,369円まで上昇しました。その後、米国株が30日(月)の休場後、31日(火)から6月2日(木)の日経平均は、2万7,250~2万7,482円となり、2日(木)は2万7,413円で引けました。

 先週は、このまま2万7,000~2万7,500円のレンジで終了すると思われましたが、2日(木)の米国市場ではOPECが原油増産に合意したことで、原油高によるインフレ懸念がやや後退(現実は、増産量が期待はずれで原油価格はやや上昇)ADP雇用統計が予想を大きく下回ったことで過度な金融引き締めの警戒感も後退し、NYダウは+435ドル、ナスダック総合指数は+322P、S&Pは+75Pと3指標大幅上昇となりました。

 これを受けて週末3日(金)の日経平均の動きは、+246円の2万7,660円で寄り付き、+362円の2万7,776円まで上昇し、終値は+347円の2万7,761円と2カ月ぶりの高値水準で引けました。

 心理的なフシ目2万7,500円を超えて4月21日の2万7,580円も突破したことで、次は2万8,000円の大台を試すことになります。

 ただし2万7,500円を超えてきたものの、後場にファーストリテイリング銘柄で130円押し上げとなっており、一部の銘柄に偏った上昇がみられます。トピックスの動きが鈍く陰線なのは気になるところです。

 週末の米国株式は、注目の5月雇用統計の強い結果を受け、3指標そろって大幅反落となりました。非農業部門雇用者数が39万人増と市場予想の32.5万人を大きく上回る強い結果となり、平均賃金も前月に続いて高い伸び率を示したことで、FRBによる積極的な金融引き締めへの警戒感が再び高まりました。

 これを受けてNYダウは▲348ドルの3万2,899ドル、ナスダックは▲304Pの1万2,012P、S&Pは▲68Pの4,108Pとなりました。

 シカゴの日経先物は、為替が1ドル=130.80円の円安となったことで▲215円の2万7,575円と2万7,500円を守って引けました。