「純金積立」は超長期視点で価格反発を享受

 先ほど、(1)価格下落・低迷を利用して保有数量を増やすこと(2)取引終了前に価格が一定程度反発すること、の二つが、積立投資を効率化させる必須条件だと述べました。では、これらの必須条件を、金(ゴールド)は満たすことができるのでしょうか。

 以下は、7つのテーマがもたらす金(ゴールド)市場への影響を、図示したものです。短中期的に「有事ムード」「代替資産」「代替通貨」が、中長期的に「中央銀行」「中国・インドの宝飾需要」「鉱山会社」が、超長期的には「見えないリスク」が、金(ゴールド)市場に影響を与えていると、考えられます。

図:金(ゴールド)市場のテーマ(筆者イメージ)

出所:筆者作成

 超長期以外の6つは、絶えず、金(ゴールド)相場を上げたり下げたりしているわけですが、以前の「金(ゴールド)に「100年越し」の長期上昇要因発生!?」で述べた通り、超長期的には、西側のパラドックスとハイブリッド戦起因の「見えないリスク」が、金(ゴールド)相場の底値を切り上げる可能性があります。

 超長期的な価格上昇は、積立投資効率化の必須条件「(2)取引終了前に価格が一定程度反発すること」を満たすことに貢献し得ます。また、先述のとおり超長期以外の6つのテーマが価格を上げたり下げたりすることは必須条件「(1)価格下落を利用して保有数量を増やすこと」を満たすことに貢献し得ます。

 上記より、これからの金(ゴールド)は、積立投資になじむ可能性が高いと言えそうです。