「プラチナ積立」も超長期視点で価格反発を享受

 ではプラチナはどうでしょうか。以下のとおり、プラチナ相場は2015年のフォルクスワーゲン問題発覚以降、長期低迷状態にあります。

 同社が違法な装置を使って不正に排ガス浄化テストを潜り抜けていた問題が発覚して以降、ディーゼル車の排ガス浄化装置向けに使われるプラチナの需要が急減する観測が浮上し、上値が重い状態が続いています(リーマンショック後の安値水準(1,000ドル前後)は維持)。

図:NYプラチナ先物(期近 月足) 単位:ドル/トロイオンス

出所:ミンカブ・ジ・インフォノイドの資料をもとに筆者作成

 幸か不幸か(これからプラチナ積立を始める人にとっては「幸」だと筆者は考えます)、価格が低迷しているということは、積立投資効率化の必須条件「(1)価格下落・低迷を利用して保有数量を増やすこと」を満たすことに貢献し得ます。

 さらに足元、値位置はゼロ円に程近いため、「シミュレーションの結果(2)資産の額と保有数量」で述べたとおり、保有数量をより効率的に増やしやすい状態にあります。

 また以下の通り、超長期的視点で、プラチナが「水素社会」に貢献し得る需要な存在であることは、積立投資効率化の必須条件「(2)取引終了直前に価格が一定程度反発すること」を満たすことに貢献し得ます。

 上記より、これからのプラチナは、積立投資になじむ可能性が高いと言えそうです。

図:プラチナの「新しい常識」

出所:筆者作成