注目株4:億和精密工業(00838)

 民営の部品、金型メーカーです。国内では深セン、蘇州、中山、重慶、海外にはベトナム、メキシコなど、全部で12カ所の生産拠点を持っています。

 金属プレス加工、プラスティック射出成型などによってオフィスオートメーション設備、自動車などの部品を製造しています。また、その金型の設計・製造なども手掛けています。

 部門別売上高(2021年12月期)ではオフィスオートメーション設備の部品が67%、その設計・金型製造が5%、自動車部品が22%、その設計・金型製造が4%、その他が2%です。

 2021年12月期業績は27%増収、1億5,519万香港ドルの黒字転換(前期は1,537万香港ドルの赤字)でした。

 買収効果でオフィスオートメーション部品が24%増収、新エネルギー自動車関連の新規顧客開拓により自動車部品が73%増収となり、業績をけん引しました。特に自動車関連は粗利益率が高く、収益面で大きく貢献しました。

 自動車メーカーでは、テスラをはじめ、上海通用五菱、長城汽車、長安汽車など、複数の有力メーカーから受注しています。新エネルギー自動車向けに需要の拡大が続くと予想します。

億和精密工業の月足

期間:過去3年(2019年~2022年4月14日)
出所:楽天証券ウェブサイト

注目株5:江西カン鋒リチウム(01772)

 2000年設立の民営のリチウム関連メーカーです。李良彬CEOが25年前に買収した江西省新余市河下鎮の小さなリチウム採掘工場が前身です。

 現在は、リチウムの採掘、リチウム化合物への精製、金属リチウム製造、リチウム電池製造、リチウムの回収、二次利用まで、垂直統合型のビジネスを展開しています。

 部門別売上高ではリチウム化合物・金属リチウムが74%、リチウム電池が18%、電池の半製品、フッ化リチウム、リン酸二フッ化リチウムなどが8%を占めています。輸出比率は22%です。

 主に価格の上昇により、2021年12月期業績は101%増収、410%増益となりました。2022年12月期は生産設備の拡張も加わり、157%増収、102%増益を見込んでいます。

 新エネルギー自動車向けの需要が急拡大すると予想されること、不安定な国際環境によって資源価格が上昇する可能性があることなどが注目ポイントです。

江西カン鋒リチウムの月足

期間:過去3年(2019年~2022年4月14日)
出所:楽天証券ウェブサイト