先週の結果

先週は、想定通り2万7,000円水準を上値に下値を試す動きとなり2万6,000円を切って引けました

 先週の予測では、2万7,000円水準を上値に様子見とし、ウクライナ情勢によっては、再び急落の可能性があるとしました。NYダウは1月に続く2月の急落は、チャートでは2段下げの下放れとなっており、「陰転」を確定させているとしました。日経平均も同じく2段下げの形となっています。

 日経平均のチャート(柴田罫線)で説明すると、昨年の8月20日の2万6,954円を安値とし、9月14日の3万795円を高値とする三角保ち合いの中で煮詰まって下放れし、今年の1月27日に2万6,044円まで下げました。

 ここから2月10日に2万7,880円の戻り高値をつけたあと、2月24日には2万5,775円まで下げて、1月27日の2万6,044円を下に切り、2段下げとなりました。

 ロシアのウクライナ侵攻が始まったことで先週は、2万7,000円以上では上値は重いとしましたが、先週は28日(月)に2万6,262円まで下げ、翌日3月1日(火)に2万7,013円まで上昇し、2日(水)には2万6,313円まで下げ、3日(木)には2万6,704円と大きく上下動を繰り返しました。

 目先の下値目標は、2月24日の2万5,775円とし、すでに2段下げに入っていますので、ロシアの軍事行動によっては、まだ下がるとしました。

 結局、週末の4日(金)は、前場にロシア軍の攻撃により、ウクライナ南東部にある欧州最大規模のザポロジエ原子力発電所で火災が発生したというニュースで一時▲802円の2万5,774円(2月24日の2万5,775円を1円下回る)まで下げ、後場になると下げ渋る動きとなるものの、ウクライナリスクが意識される中、週末要因も重なり弱い動きが続き、終値は▲591円の2万5,985円で引けました。

 4日(金)の米国市場は、2月の雇用統計における、非農業部門雇用者数は、前月比が市場予想を上回り、失業率も3.8%(前月4.0%)と改善しましたが、ウクライナでのロシアの原子力発電所攻撃、占領を受けプラス要因とはなりませんでした。

 NYダウは一時▲540ドルの3万3,254ドルまで下げましたが、終値は▲179ドルの3万3,614ドルとなりました。

 ドル/円は、1ドル=114.85円となり、シカゴの日経先物は▲230円の2万5,870円でした。