値上がり率ランキング(5銘柄)

1 ロードスターキャピタル(3482・東証マザーズ)

 今年4月に始まる新市場区分での「プライム」移行に向けた気合いを感じさせるマザーズ銘柄として注目度アップ。同社は昨年12月、東証の本則市場(1部or2部のこと)への市場変更を申請したと発表しています。それと同時に、東証1部への市場変更が承認されたら、新市場区分の「プライム」への選択申請を行う意思も示しました。

 そして1月、まずは6日に今2022年12月期の業績予想を発表。過去に仕入れた物件のバリューアップが整い、これまでの以上の利益率が見込める物件が多数あるとして、営業利益28%増の大幅増益ガイダンスを示しました。

 さらに12日、株価水準が割安と考えることから、自社株買いをすると発表。流通時価総額などの上場維持基準も厳しいプライムを視野に、株価を意識した模範的アクションを起こした企業といえそうです。

2 シックHD(7365・東証マザーズ)

 親会社の光通信が18日、完全子会社化を目的にTOB(株式公開買付)を実施すると発表。そのTOB価格は、18日終値510円を43%も上回る1株730円でした。

 買い付け予定株数は下限として保有割合55%強相当の626万6,500株に設定していましたが、上限はなし。そのため、TOB価格にサヤ寄せする形で月間約40%の上昇率となりました。

3 アピリッツ(4174・ジャスダック)

 時価総額(1月末時点)30億円の超小型株ですが、18日発表の今1月期の上方修正で景色が変わりました。株価3桁の低位株だったこともあり、材料株物色の短期マネーも群がったようです。

 営業利益の予想を0.8億円から2.4億円に増額、さらに未定としていた(というより、前期は無配)期末配当を5円実施するとしています。オンラインゲーム事業で、運営移管を受けた「けものフレンズ3」が好調だったようです。

4 PSS(7707・東証マザーズ)

 コロナ禍で一世を風靡(ふうび)したコロナ関連株ですが、オミクロン型の感染急拡大による感染者数の過去最多更新を受けて動意付きました。手掛かりとなったのは、一部朝刊紙が24日に伝えた「個人向けPCR検査体制を全国規模で構築する」との報道。続いて26日には、同社の「PSS新宿ラボラトリー」が東京都PCRなど検査無料化事業者の登録を申請したと発表したことも買い材料に。

 コロナ関連株として久々にぎわったのですが、コロナ禍2020年6月に付けた上場来高値は3,150円。それに対して1月は上がったとはいえ、月末終値585円。テーマ株は短期的な盛り上がりこそありますが、投資対象にするのは恐ろしいの一言で…(●●関連株に注目! なる、よくあるテーマ株の買い推奨特集には注意!)。

5 細谷火工(4274・ジャスダック)

 石川製作所や豊和工業などに並んで、防衛関連株として知られる小型株。同社は照明弾など火工品を手掛けています。基本的に地政学リスクが上がる場面でのみ材料になるテーマ株ですが、1月は複数の地政学リスクが浮上。

 北朝鮮によるミサイル発射ニュースが何度かあったほか、ロシアによるウクライナへの再侵攻を警戒する場面もありました。その都度株価が上がる場面をつくるため、予想PERなど株価指標面での割高評価が常態化しているともいえます。