年末の米株市場は節目を突破

 また、節目超えといえば、先週の米株市場も節目を超えています。

■(図3)米NYダウ(日足)の動き(2021年12月31日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 先週のNYダウ(ダウ工業株30種平均)は、上値の抵抗となっていた、3万6,000ドル台や11月8日を起点とする下向きのギャン・アングルの8×1ラインといった節目を突破し、29日に終値ベースの最高値、30日にはザラバの最高値を更新しました。

 その後は、日経平均と同様にやや失速しましたが、今後は、これまで抵抗となっていた節目をサポートに上昇できるかが焦点になります。

■(図4)米NASDAQ(日足)の動き(2021年12月31日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 米NASDAQも週初に大きく上昇し、ネックラインを超えて、ダブルトップからのダブルボトムが完成しています。

 ただ、その後はローソク足の陰線が続き、再びネックライン付近まで失速しているため、このネックラインがサポートとなって再び上昇し、1万6,000pを目指せるかが今週の焦点になります。反対に、下落が続いて、50日や25日移動平均線を下抜けてしまうと下げが加速してしまう可能性があるため、注意が必要です。

■(図5)米S&P500(日足)の動き(2021年12月31日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 S&P500についても、先週のあたまに大きく上昇し、これまでのザラバ高値(11月22日の4,743p)を上放れして最高値を更新しました。

 ただ、4,800p水準で上値が抑えられているほか、上昇ウェッジを形成しつつあるように見えます。上昇ウェッジについてはこれまでのレポートでも何度か紹介しましたが、あまり良くない形とされていますので、先週末にかけての失速がどこで止まるかによって、株高基調が続くかどうかが注目されそうです。