米国高配当株5:コントール・ブランズ(KTB)

「ラングラー」「リー」といったブランドを中心に、アパレル製品をデザイン、製造、販売しています。

 世界60カ国以上で事業展開しており、「ザ・ノース・フェイス」など複数のブランド事業を展開するVF Corporationから2019年にスピンオフし上場しました。

 時価総額は33億7,000万ドルで、日本円で約3,840億円となっています。

事業の注目ポイント

 事業売上の中心ブランドは「ラングラー」で、続いて「リー」となります。

出所:決算データより筆者作成

「ラングラー」「リー」ともにそれぞれのブランドでデニム、アパレル、アクセサリーの販売を行っており、売り上げの大半を米国で上げています。

 コロナ禍以降はEコマースの売り上げが拡大するなど環境に合わせた柔軟な経営を行っています。

競合他社

 競合他社として、アウトドアスタイルのアパレル、靴、アクセサリーおよび機械の設計・提供・販売・流通に従事するコロンビア・スポーツウェア(COLM)、ベーシックインナーウェアおよびアクティブウェアアパレルの販売を行うヘインズブランズ(HBI)、アパレル、アクセサリー、家具、フレグランス、ホスピタリティーなどのライフスタイル製品のデザイン、マーケティング、流通を行うラルフ・ローレン(RL)などがあります。

株式の注目ポイント

 株価は2020年の高値を超えて推移しており、配当は今回12月の配当より増配を予定しています。

 新型コロナ発生後、いったん株価は下落したものの、ERP(統合基幹業務システム)導入、デジタル分野での売り上げ拡大などにより業績が好調に推移したことや、自社株買いによって下落した株価はすぐに上昇し、現在は新型コロナ発生後の底値から4倍程度、上昇し推移しています。

業績動向

 2021年11月4日開示の四半期決算では、EPS・売上高ともに市場予想を上回りました。

 デジタル部門が好調であることと、「ラングラー」ブランドの売り上げが増加していることが好調な業績の要因となりました。

 情報技術インフラの構築を目的としたデジタル投資をすすめており、今後のさらなる業績拡大が期待されます。

 次回2022年3月10日に開示予定の四半期決算で、市場予想を上回る決算を発表できるか注目です。

注意点

 売り上げが米国に偏っており、もし米国で地政学リスクなどが発生した場合、売り上げが急減する可能性があり、注意が必要です。

株価動向、配当利回り

配当:1.84ドル
配当利回り:3.13%
株価:58.81ドル(約6,700円)

 権利落ち日は12月9日(権利実施は12月20日)です。

 配当は1.84ドル、配当利回りは3.13%、株価は58.81ドルで約6,700円から購入できます(2021年11月16日時点)。

 2018年以降の最高値は67.26ドル、最安値は13.80ドルです(終値ベース)。

【要チェック】
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