米国高配当株1:ニューモント(NEM)

 世界有数の金鉱山会社です。

 金以外にも、銀、銅、亜鉛、鉛の生産を行っており、北米、南米、オーストラリア、アフリカで事業を展開しています。時価総額は470億ドルで、日本円で約5兆3,600億円となっています。

事業の注目ポイント

 事業の中心は北米地域(North America)で、続いてオーストラリア地域(Australia)、ネバダ地域(Nevada)、南米(South America)、アフリカ地域(Africa)となります。

出所:決算データより筆者作成

 北米地域ではカナダのポーキュパイン鉱山や、マッセルホワイト鉱山などの開発を行い、オーストラリア地域ではボディントン金鉱山の開発などを行っています。

競合他社

 競合他社として、米州にある貴金属資源事業の運営・取得・探鉱・開発に従事するSSR・マイニング(SSRM)、金の採掘・開発・探査を行うカナダの会社であるカークランド・レイク・ゴールド(KL)、貴金属の流れ、ロイヤルティー、および同様の生産ベースの権益の取得と管理を行うロイヤル・ゴールド(RGLD)などがあります。

株式の注目ポイント

 株価は昨年の高値まで戻っていませんが、今年に入ってから増配しています。

 2020年の新型コロナ発生後も影響を受けることなく、金を含めた銀や銅の価格上昇を背景に、株価は大きく上昇しました。

 その後、金を含めた銀や銅の価格が調整局面になるとともに、同社の株価も下落しましたが、それでも新型コロナ発生前の水準を大きく超えて推移しています。

 また、好調な業績を背景に、配当金を2020年末から大きく引き上げています。

業績動向

 2021年10月28日開示の四半期決算ではEPS(1株当たり利益)・売上高ともに市場予想を下回りました。

 鉱業界において労働力不足、投入コストの上昇、サプライチェーンの混乱が発生しており、さらに悪天候などによって採掘量が予想を下回ったことが理由となりました。

 しかし、以前から設備投資を行ってきたことで、2022年以降も採掘量は拡大すると会社側は予想しており、それに伴いコストが改善する見通しとなっています。

 次回は2022年2月24日に四半期決算の開示予定ですが、市場予想を上回る数字を出せるか注目です。

注意点

 異常気象による悪天候などの要因で業績が変動し、株価が大きく変動する可能性がある点には注意が必要です。

株価動向、配当利回り

配当:2.20ドル
配当利回り:3.73%
株価:58.97ドル(約6,700円)

 権利落ち日は12月8日(権利実施は12月28日)です。

 配当は2.20ドル、配当利回りは3.73%、株価は58.97ドルで約6,700円から購入できます(2021年11月16日時点)。

 2018年以降の最高値は74.38ドル、最安値は28.88ドルです(終値ベース)。