今週の指標:ドル/円

 今週は、恒大集団のデフォルト懸念は消えていないため、円買いが強まる可能性は残されています。それは、中国当局は地方政府に対して恒大集団の経営破綻に備えるよう指示をしており、予断を許さない状況が続いているからです。

 パウエルFRB議長は22日の記者会見でテーパリングを11月にも開始する可能性を示しているため、ドル買い・円売り方向は強く、経済指標が予想を上回れば、ドル買い・円売りが再び強まり、株式も堅調な動きが想定されます。

先週の動き

 週前半は、中国の不動産大手、恒大集団がデフォルトに陥るとの懸念から、欧米株式が大きく下げたことを受け、リスク回避的な円買いが活発となり、ドル/円は109円台前半まで円高が進みました。

 しかし、恒大集団が目先の利払いを実施したことでデフォルト懸念が後退し、21~22日のFOMCでテーパリングの開始が発表されなかったこともあり、リスク回避的な円買いは縮小し、24日(金)のドル/円は一時110.79円まで買われました。