今週の予想

8月中旬の高値期日に向けて売られてくる好業績銘柄を探そう

 11カ月連続で、月末の日経平均株価が前月比で値下がりしています。これが示すように、指数が上値を切り下げる動きが続いています。

 企業の好決算を打ち消し、米国の史上最高値も日経平均のサポートになっていない理由は、新型コロナウイルスによる日本経済の景気回復が遅れるとの見方が、外国人投資家に広がっている動きといえます。

 この景気回復が疑問視されている状況としては、27日にIMF(国際通貨基金)が改定発表した世界経済見通しで、米国をはじめとする先進国の成長率予想が軒並み引き上げられる中で、日本だけが0.5%引き下げられていることがあります。

 この状況から今週の日経平均は、引き続き新型コロナの感染状況と上場企業の決算内容をにらむ展開が想定されます。2万7,000円台で推移しそうですが、米国株が最高値圏から調整に入れば、ツレ安して2万7,000円を割る場面も想定しておく必要があります。

 さらに今週は、2021年4-6月期決算発表が本格化するため、前年同期からの業績回復状況に加え、市場予想を上回る見通しが示せるかに注目が集まります。ただし、新型コロナの感染拡大が続けば株価の重しとなってきます。

 これらのことから今週は、米国株が安定していれば、2万7,500円をはさんだもみ合いが想定されます。

 また、需給から見ると、8月中旬以降は好転することになります。

 2月の高値から6カ月後にあたる高値期日が到来するため、8月中旬に向けて、投げ売り(セリングクライマックス)からの需給改善が期待できます。

 日経平均の年初来高値2月16日、TOPIX(東証株価指数)は3月19日ですので、日経平均は8月15日、TOPIXは9月18日に信用期日が到来し、この日までに投げ売りが出て、その後は需給の面からは動きやすくなります。この時、好業績銘柄が大きく下がれば、買いチャンスとなります。