10日のソフトバンクG決算に注目

 今週の国内株市場は、連休明けで10日(火)~13日(金)の4営業日となりますが、海外では経済指標などのイベントが少なく、ピークを迎える国内企業の決算動向が引き続き手掛かりの中心になります。

 その中でも、10日(火)に発表される、日経平均の指数寄与度の高いソフトバンクG (9984)の決算が今週の日経平均の行方を左右しそうです。

■(図2)ソフトバンクG(日足)と移動平均線乖離率(200日)(2021年8月6日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 そのソフトバンクGのチャート(日足)をみると、かなりさえない展開が続いています。同社が投資会社としての性格を帯びていることや、有力な投資先である中国企業に対して、中国当局が最近になって圧力を強めていること、信用買い残が積み上がっている需給不安などが反映されている格好となっています。

 ただ、先週の値動きを見ると、7月終盤につけた28日の安値(6,745円)を下回らずに、いったん安値更新がストップしています。また、週末6日(金)時点の200日移動平均線乖離(かいり)率はマイナス19.4%となっていますが、チャートを過去にさかのぼると、コロナ・ショック時の昨年3月を除き、乖離率がマイナス20%あたりで底打ちしていた経緯があります(下の図3)。

 決算がネガティブ視されることなく、買い戻しのきっかけとなれば、日経平均の上昇に弾みがつく可能性もありそうです。

■(図3)ソフトバンクG(日足)と移動平均線乖離率(200日) その2

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成