米航空会社の決算見どころ5:ユナイテッド・エアラインズ(UAL)

 ユナイテッド・エアラインズ(UAL)の第2四半期決算は予想を上回りました。

 EPSは予想▲3.96ドルに対し▲3.91ドル、売上高予想53.3億ドルに対し54.7億ドル、売上高成長率は前年同期比+270.9%でした。

・有償旅客マイル数は28,514百万マイル(前年同期比+860%)
・座席有効マイル数は39,613百万マイル(前年同期比+342%)
・乗客マイル利回りは15.31セント(前年同期比▲33.2%)
・座席有効マイル当たり売上高は11.02セント(前年同期比+45%)
・座席有効マイル当たり費用は13.7セント(前年同期比▲71%)
・客席稼働率は72.0%

 国際線、ビジネスクラスが予想より好調でした。夏から秋にかけて回復が続くと見ています。ユナイテッドが伝統的に弱いフロリダなど、国内のレジャー向け市場で必要なキャパシティーをしっかり確保したことが、売上高で予想を上回った主因です。

 ユナイテッドは「ボーイング777型機」を主に国内の長距離路線に投入しています。

 しかし、新型コロナによる需要減に対応し、バッサリとコストを落とす必要が出たため、ボーイング777は駐機したままです。

 ハワイ路線はボーイング777が鍵を握っている関係で、これが飛んでいないということが同地域からの売上高のアンダー・パフォーマンスの原因となっています。

 ボーイング777が再投入されれば太平洋、大西洋のハブ拠点の売上高が鋭角的に戻すと考えています。

 第3四半期のキャパシティーは2019年第3四半期に比べて▲26%を予想しています。すでに第3四半期の売上高の6割は予約済みです。