NASDAQは「三角もちあい」を上放れしそうな状況が続く

 そのため、今週以降の相場のカギは米NASDAQの動きになるかもしれません。

■(図3)米NASDAQ(週足)とMACD(2021年6月18日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 上の図3は、NASDAQの週足チャートとMACDです。前回のレポートでも紹介しましたが、株価が下落したとはいえ、「三角もちあい」を上放れしそうな状況に変わりはありません。

 このまま上抜けできれば、上昇に弾みがつき、最高値を更新していくことになりますが、下段のMACDが下向きのため、いわゆる「逆行現象」の状況となります。その場合、MACDの傾きが上向きになるまで、買いを持続できるかが焦点になります。

 また、先週の流れを引き継いで、下落基調が強まった場合は、三角もちあいの下限の線がサポートとして機能するかがポイントになるほか、押し目買いを入れるのは、MACDとシグナルとのクロスの出現まで待つといった戦法が考えられます。

 いずれにしても、相場の視点が企業業績に向かうことによってNASDAQが堅調に推移していく相場展開は、ワクチン接種の進展による出遅れ修正が材料視されやすい日本株にとっては、追い風となって意外高を演じる展開も想定されます。