TOPIXは買いの勢いに欠けるが、上を目指す状況が続きそう

 では、最近、日経平均よりも強い動きを見せている場面が多いTOPIX(東証株価指数)についてはどうでしょうか?

■(図2)TOPIX(日足)とMACD(2021年6月11日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 TOPIXは日経平均が達成できていない、75日移動平均線や上値ラインの上抜けをクリアしていますが、先週の値動きを見ると、週初の7日(月)がいちばん高く、以降はローソク足の陽線と陰線が繰り返される「鯨幕相場」のような展開で上値を切り上げており、こちらも買いの勢いに欠ける状況となっています。

 ただ、3月19日の高値からの下落が5月13日の安値で底を打ったと考えた場合、この両者を基準としたギャン・アングルで見ていくと、最後のハードルである8×1ラインを前に、4×1ラインあたりでもたついていると見ることができます(下の図3)。

■(図3)TOPIX(日足)とギャン・アングル(2021年6月11日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 そのため、4×1ラインを下放れしないあいだは、上方向を目指す状況と考えられます。仮に下回ったとしても、75日や25日移動平均線がすぐ下に位置していることもあり、サポートとなりそうな目安が多くあります。