※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の窪田真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
[動画で解説]日経平均はいつピークをつけるか?景気循環から考える
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日経平均はいずれ切り返して高値を更新すると予想

 昨年4月以降、世界景気の回復期待が強まるにつれて勢いよく上げてきた日経平均株価ですが、今年の3月以降は弱い動きとなっています。2つの不安が上値を抑えています。

【1】緊急事態宣言延長で、日本の景気回復が遅れる懸念
【2】米景気が年後半に過熱する懸念

日経平均週足:2020年1月6日~2021年6月1日

出所:楽天証券マーケットスピードより作成

 私は、3~5月はスピード調整しているだけと判断しています。これまでの日経平均上昇ピッチが速すぎたことから、しばらく値固めが必要なのだと思います。緊急事態宣言の延長もあって内需回復が遅れる懸念も、日経平均のもたつきに影響しています。

 ただし、米国および中国の景気が好調で世界景気の回復色が強まってきているので、日本の景気もその恩恵を受けていずれ回復色が鮮明になると予想しています。景気・企業業績の回復がより鮮明になれば、年内に年初来高値(2月16日の3万467円)を超えていく局面があると予想しています。それが、私のメインシナリオ予想です。

 私は、日経平均は今回の景気回復を織り込んで秋口には3万1,000~2,000円まで上昇する可能性があると考えています。ただし、そこで景気回復は織り込み済みとなり、そこからは次の景気減速を織り込む下落局面が始まる可能性もあると考えています。