五輪と重なる夏場は、解散総選挙が行えない

 9月30日が総裁の任期満了、10月21日が衆院の任期満了ですから、4月解散をやらないと、解散総選挙をできる時期はだんだん少なくなります。

 今年は、7月23日~8月8日に東京五輪、8月24日~9月5日に東京パラリンピックが予定されています。したがって、7月23日~9月5日の間は、解散総選挙が行えません。となると、解散ができる時期は、5月から7月のどこかか、9月5日以降に絞られます。

 感染爆発で東京五輪が開催できないようなことになってしまう場合は、解散総選挙も当然行えない状況となるはずです。いずれにしろ、4月解散がないならば、5~7月か、9月5日以降となります。

9月以降の解散なら、総裁選の後になる可能性も

 もし、9月5日以降に解散総選挙をやる場合は、日程的に難題があります。衆院の解散総選挙と、自民党の総裁選が重なってしまう問題です。解散総選挙で勝ってから総裁選に臨むことが難しくなります。

 そうなると、9月に総裁選を先にやり、そこで菅首相が再選されれば、総裁選直後に解散総選挙を実施するという運びになります。ただし、そうなると菅首相は国民の信を得ないまま総裁選に臨むことになり、不利です。もし、菅首相が総裁選で再選されず、新首相が選ばれれば解散総選挙はなくなります。衆院選挙は、10月21日の任期満了にともなう選挙となります。

 いつ解散になるか、いろいろな思惑に振り回される展開となりそうです。