今週の予想

3月彼岸底の一つの買いポイントで、メジャーSQ前に大きな下げあれば注目

 先週は先々週に続き、長期金利が上昇する基調を背景に、日米ともに株価は荒い値動きになりました。

 金利上昇に一服感が出た場合は、買いが入って株価は反発しましたが、今週も同じような局面が続くと思われます。そして、新型コロナ対策から米国景気の回復期待が高まれば、長期金利の押し上げ要因となって、割高株であるハイテク株から債券に資金を移す動きが再び出れば、株価は下落となります。

 日経平均株価は、2月末に▲1,202円の急落後、これまでは翌日に切り返していたものの、今回は、3月4日(木)に再び▲628円と崩れ、一時2万8,711円まで下げました。

 日足チャートの25日移動平均線(4日時点2万9,292円)を割り込み、翌日の5日(金)は2万8,308円まで下げて、終値は2万8,864円と荒い動きとなりました。

 これまでの動きと少し変わり、先週述べた3月彼岸底のアノマリー(経験則)に当てはまる可能性もあります。

 長期金利の上昇の影響を受けているナスダック平均株価は、2月16日(火)に史上最高値1万4,175ポイントをつけたものの、その後、22日(月)に25日移動平均線を割り込み、3月4日(木)には、▲274ポイントの1万2,723ポイントと、柴田罫線(チャート)で三尊天井からの売り転換となりました、一般的なチャートからも柴田罫線からも「調整入り」が漂うところとなっています。

 2月節分天井から3月彼岸底の動きを見る限り、このところ日米ともに値動きが荒くなってきています。

 今週12日(金)にメジャーSQ(特別清算指数)があり、米国でもSQが19日(金)に到来し、16~17日のFOMC(米連邦公開市場委員会)、18~19日の日銀金融政策決定会合と重要イベントが続きます。

 お彼岸(17~23日)まで荒い相場が続く可能性がありますが、先週述べましたように、4月新年度相場を期待すれば、3月下旬までの間に調整安をつける可能性は高いと思われます。

 この流れの中で買った株が上昇すれば、5月のゴールデンウイーク前の4月末にいったん手じまうのがよいかもしれません。