株価反発の場合、NASDAQが株価動向のカギを握る

 株価が反発できた場合、今後の株価動向を探る上でカギを握るのはNASDAQになるかもしれません。

■(図5)米NASDAQ(日足)とMACD (2021年2月26日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 NASDAQは、IT・ハイテク銘柄がそろい、いわゆるグロース株の主戦場ですが、図5のチャートを見ても分かるように、今回の米長期金利上昇をきっかけとする株安で大きく売られた格好です。

 株価は25日移動平均線を下抜け、75日移動平均線までの距離も縮んでいますし、MACDも下向きを強め、0pラインも視野に入っているなど、チャートの形は良くありません。過去にさかのぼってみても、NASDAQの調整局面では一時的に75日移動平均線を下抜けている場面が見られるため、「もう少し株価が下がりそう」な雰囲気があります。

 そこで注目したいのが、MACDのヒストグラムです。現在、ヒストグラムがマイナス方向へ拡大中ですが、過去の調整局面では、このヒストグラムが徐々にプラスの方向に向かっていきながら、底値圏を形成していたことが分かります。そのため、「足元の相場がどのくらいの時間で立ち直れるのか?」について、NASDAQのヒストグラムの縮小ペースが参考になるかもしれません。