日経平均1,200円超の下落

 2月の最終週だった先週の国内株市場ですが、週末26日(金)の日経平均株価は節目の3万円台だけでなく、2万9,000円台も下回る2万8,966円で取引を終えました。

 週足ベースでも4週ぶりに反落し、前週末終値(3万17円)からの下げ幅(1,051円)のほとんどが26日(金)の急落によってもたらされた格好です。ちなみに、前日比で1,200円を超えるこの日の日経平均の下落は、歴代10番目の大きさです。

 3月相場入りとなる今週は、先週の急落の余波をどのように受け止めていくのでしょうか? 日経225先物取引市場では2万9,000円台に戻して取引を終えており、ひとまず下げ止まりからスタートしそうですが、いつものように先週の値動きから確認していきます。

■(図1)日経平均(日足)とMACD(2021年2月26日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 あらためて先週の日経平均の値動きを振り返ると、週初の22日(月)は反発で始まり、これまでの株高基調が続きそうなムードだったのですが、祝日を挟んだ24日(水)からそのムードがガラリと変わり、米長期金利の上昇を警戒する動きが、週末にかけての乱高下へつながっていきました。

 24日(水)に3万円台を大きく下回る下落を見せたかと思えば、翌25日(木)は急反発、しかし、冒頭でも触れたように、26日(金)には再び大幅下落へと転じてしまいました。

 また、株価と移動平均線との絡みでは、終値ベースで5日移動平均線を上回ったのは25日(木)だけだったほか、26日(金)の取引で25日移動平均線も下回っています。移動平均線で見た下値の目安は75日と200日移動平均線になりますが、26日(金)時点では、75日が2万7,547円、200日が2万4,476円ですので、まだかなりの距離があります。

 さらに、下段のMACDも25日(木)にシグナルを下抜けてヒストグラムがマイナス方向へと転じ、26日(金)もマイナス方向へ棒が伸びていますので、下方向への意識を強めている印象です。