日経平均は23.6%押しで反発、相場の崩れを回避

 2月相場入りとなった先週の国内株式市場ですが、週末5日(金)の日経平均株価終値は2万8,779円となりました。前週末終値(2万7,663円)からの上昇幅は1,116円と大きく、前週末にかけて、米個人投資家が仕掛けた一部銘柄の投機的な動きを警戒して下落した分を早期に取り戻した格好です。

 今週は、さらに上値を伸ばして直近高値を更新できるかが試される週になりそうですが、国内企業の決算発表がピークを迎える中、11日(木)が建国記念日で休場、さらに翌12日(金)がオプション・mini先物取引のSQ日ですので、やや変則的なスケジュールになります。また、中国でも11日(木)から春節の大型連休に入り、香港市場は15日まで、本土市場は17日まで休場となります。

 早速、足元の日本株は上方向への意識がどれほど強いのかについて、日経平均の日足チャートで確認してみます。

■(図1)日経平均(日足)とMACD(2021年2月5日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 先週の日経平均を振り返ると、週初1日(月)の取引で株価が底打ち反発し、節目の2万8,000円台や25日移動平均線を回復してきました。以降も小休止を挟みながら週末まで戻り基調が続いています。

 前回のレポートでも触れた、「押し目(昨年10月末からの1月14日の上げ幅に対する23.6%押し)」の辺りで反発できたことや、5日移動平均線と25日移動平均線の「デッド・クロス」を回避できたこと、そして、1月27~28日にかけて空けた「窓」を埋めたことなど、先週の値動きによって相場が崩れなかったことになります。

 さらに、直近高値同士(1月14日と25日)を結んだラインをも上抜けており、株価再上昇の「のろし」が立ち上がりつつある状況です。もっとも、1月中旬からは2万8,500円台から2万9,000円の範囲内で10日近くもみ合っていた価格帯ですので、ココを抜けきる強さを発揮できるかがポイントとなり、下段のMACDがシグナルを上抜けできるかがひとつの目安になります。