過熱感が意識されてもおかしくない

 そのため、基本的には強気ムードが優勢と判断して良さそうですが、その見方に死角はないのでしょうか? 一応、気をつけておきたい点を、日経平均の週足チャートで確認します。

■(図5)日経平均(週足)の動き(2021年2月5日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 週足チャートでチェックするのはローソク足です。

 先週のローソク足は、前週の陰線をスッポリ包む、「抱き線(包み足)」となっています。陰線の後に陽線となっているため、買いが優勢のように見えますが、高値圏での包み足は天井を示唆することが多く、「最後の抱き線」と呼ばれます。

 確かに、移動平均線のすべてが上向きである他、下段のMACDも1,000円を超えるほどの勢いがあり、かなり力強い形となっていますが、過熱感も意識されてもおかしくはない状況でもあります。

 上値をトライできずに失速する展開になってしまうと、今週は木曜日が祝日で休場のため、翌金曜日のSQを見据えた需給的な思惑も加わって、早めの手仕舞いの動きなどが活発になる可能性があり、思ったよりも下げ足が早くなる展開も想定しておいた方が良いかもしれません。