下方向の意識強まる日経平均。反発の可能性も残る

 1月最終週となった先週の国内株市場ですが、29日(金)の日経平均は2万7,663円で取引を終えました。週足ベースでは5週ぶりに反落し、その下げ幅(968円)も大きくなっています。とりわけ、週末にかけての下落が印象的でした。

■(図1)日経平均(日足)とMACD(2021年1月29日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 あらためて先週の日経平均の動きを振り返ってみると、5日移動平均線を挟んだ小動きの展開から、週末にかけての2日間で株価水準を切り下げる展開となりました。そして、29日(金)に出現した大きな陰線によって、25日移動平均線を下抜けています。さらに、下段のMACDについても、27日(水)にシグナルを下抜けるクロスが出現しており、日足ベースでは下方向への意識が強まりつつあります。

 その一方で、29日(金)の株価は、昨年10月末からの上場相場の上げ幅に対する23.6%押し(2万7,556円)の辺りに位置しており、「テクニカル的な押し目でいったん下げ止まっている」という見方もできます。ちょうど年末年始の株価水準でもあり、目先の株価が反発していく可能性も残されています。その場合、27日(水)~28日(木)に空けた「窓」を埋められるかが焦点になります。

 反対に、先週からの下げが続くのであれば、次の38.2%押し(2万6,675円)が下値の目安として意識されることになりますが、これは昨年11月末から12月半ばにかけて3週間ぐらいもみ合いを続けていた株価水準です。