PTS取引、2つのメリット
PTSで日本株を売買するメリットは、以下の2つです。
【1】東証があいていない時間(朝・昼休み・大引け後・夜間)にも売買が可能。
【2】東証があいている時間帯に、東証よりも安く買い、高く売る機会が得られることがある。
以下、詳しく説明します。
【1】 東証があいていない時間(朝・昼休み・大引け後・夜間)にも売買が可能
<東京証券取引所・ジャパンネクスト・チャイエックスの取引時間比較>
PTSを使うと、東証が開く前(チャイエックスならば午前8時20分~8時59分)、昼休み(午前11時31分~午後12時29分)、大引け後(午後3時1分~4時)にも、取引を行うことができます。また、夜間(ジャパンネクストで17時~23時59分)にも取引できます。
東証があいていない時間に取引するメリット
- 東証が開く前:前日の欧米株式や為替の動きを見て、東証が開く前に売買を成立させることができます。
- 昼休み:東証があいていない11時31分~12時29分でも売買を成立させることができます。
- 東証の大引け後:15時に決算を発表する企業が多数あります。決算内容を見て売買するのは東証だと翌日になりますが、PTSならば、決算が出た直後の15~16時に売買できることがあります。
- 夜間取引:東証の大引け後に出たニュースを見て、夜間にも売買を成立させることができます。
【2】東証があいている時間帯に、東証よりも安く買い、高く売る機会が得られることがある
PTSでは、東証よりも、呼び値の刻みが細かくなっている銘柄があります。そういう銘柄では、東証がオープンしている間、東証よりも有利な価格で取引できる可能性があります。
たとえば、A社株が、東証では1円刻み、PTSでは0.1円刻みで売買されるとします。そこでA社の板(売買注文の入り方)を見ると、以下のように、売り指値・買い指値が入っていたとします。
<A社の板状況>
ここで、A社に100株の成行(なりゆき)買い注文(価格を指定せず、すぐに約定させる注文)を出したとします。板状況が変わらなければ、東証だけの取引では101円で買うことになりますが、PTSならば、100.6円で買えます。つまり、PTSの方が、0.4円(約0.4%)安く買うことができます。
ここで、A社に100株の成行売り注文を出すと、東証では100円で売れますが、PTSでは、100.5円で売れます。PTSの方が0.5円(0.5%)高く売ることができます。このように、売買の刻みが細かい場合は、PTSの方が有利な価格で取引できることがあります。