日本の長期積立投資家に最後に必要なことは「増額の手続き」かも

「定率」というのは長期的な資産形成においてはよくできた仕組みです。年収の増加に伴い、積立額も自動的に増加する「自動」の仕組みがあるからです。特に「自動化」に強みがあります。

 しかし、第三者が勝手に増額をしていく金融商品というのは、本人の同意があってもなかなか簡単に設定できないこともあり、自動増額の仕組みは普及していません。

 つまり、日本の長期積立投資家が、どんなに、ほったらかし投資を実践したとしても、「増額」だけは定期的に考える必要があるわけです。

 そして、自動化できないということは、書類を書くなりオンラインで手続きするなり、何らかの「アクション」を伴う必要があります。

 1月ないし4月は、そうした見直しをするのにはいい時期だと思います。1月は「年始の計」として積み立ての増額を決心することができますし、4月は昇格昇給の時期なので、これに合わせて増額の決意を形にすることができます。

 このコラムを読んだあなたが、もしiDeCoやつみたてNISAを上限で設定していないのであれば、積立額の増額を検討してみてください(もちろんそれらを上限設定していても、他制度を使ってさらに余力の上積みをすることもおすすめします)。

 きっと、その「増額のための行動」は、数十年後の資産の積み上がりに大きく貢献してくれることでしょう。