2021年、投資を継続したいがその基盤は大丈夫か

 先日、ある雑誌で「初めての投資」のような取材を受けたのですが「最初のステップは家計の管理と節約による投資原資の捻出(ねんしゅつ)です」と強く言ったら不思議そうな反応が返ってきました。

「いやそれは投資のことではないでしょう」という反応です。しかし2021年に考えるべき最初のステップは「家計の状況確認」、もっと直接に言えば「収入状況の確認」です。

 すでに統計的に見ても、給与減(現状では時間外手当の減少が大きい)、賞与減(無支給とする企業も少なくない)の傾向が現れ始めています。12月に渡された源泉徴収票を前年と確認し、年収の増減をチェックするだけでなく、2021年の収入予想もしっかり考えておきたいところです。

基本は収入減に備えるスタンスで

 自分が勤める会社です。年始に2020年の業績などを振り返って、2021年の予想をしてみながら、基本的には年収減を覚悟しておいたほうがいいと思います。結果として前年並み、あるいは年収増となれば、その分は投資や貯蓄原資となりますから、問題はありません。

 しかし強気の年収予想に基づいて家計支出をしていれば、年収の大きな減少に直面すると、リカバリーが困難になります。基本的には保守的あるいは消極的な予想を考えておきたいところです。