先週の結果

NYダウの上昇にツレ高し、日経平均はコロナ・ショック後の高値9月29日の2万3,622円を10月9日に2万3,725円で更新

 先週は、NYダウ平均株価が10月5日(月)に+465ドルの2万8,148ドルとチャートで買い転換し、再び上を目指す形となってきたことで、日経平均は週初めから買い戻しが入って大幅高となってきました。

 先週に予想したようにNYダウの上昇をサポートする目先の材料は、追加の経済対策への合意ですが、先週末に民主党のペロシ米下院議長が航空業界への合意を示唆したことで与野党による追加経済政策への合意の期待が高まりました。NYダウは9月21日に2万7,147ドルで売り転換となって、2万6,537ドルまで下げましたが、ここからの戻りで2万8,364ドルを終値で抜けると再び2万9,000ドルを試すことになるとしました。

 結果的に、8日(木)に+122ドルの2万8,425ドルと2万8,364ドルを上回って引けたため、さらに上を目指すことになります。日経平均はNYダウに連動するので、当然、日経平均も戻りを試すことになります。

10月5日(月):新型コロナに感染して入院していたトランプ大統領が、5日にも退院の可能性があると報じられると、日経平均は+224円の2万3,254円で寄り付き、時間外の米株先物が上昇。これを受け+347円の2万3,377円まで上昇しました。その後、買い一巡後はもみ合い、上値も重くなりましたが、下値も限定的で終値は+282円の2万3,312円でした。 

6日(火):前日の米株式がトランプ氏の退院と追加経済政策期待で一段高となったことで+107円の2万3,420円と続伸して寄り付き、しっかりした動きが続きました。後場になると+129円の2万3,441円の高値をつけ、その後も高値圏で推移し、終値は+121円の2万3,433円と続伸して引けました。 

7日(水):前日の米国市場では、トランプ氏が経済政策を巡る与野党協議の中止の指示を出したことで、主要3指標そろって反落。これを受けて日経平均は▲161円の2万3,272円で寄り付くものの、ここを安値に下げ渋り、後場は下げ幅を縮小して▲1円の2万3,432円まで戻しました。これは昼前にトランプ氏が航空業界と中小企業に給与補償策を承認する用意があるとツイートしたことがサポートとなりました。 

8日(木):前日の米国市場では、トランプ氏のツイート(航空業界や中小企業向け支援政策の成立)で追加経済政策への期待が戻ったことで、主要3指標が大幅高に。これを受け、日経平均も+83円の2万3,506円で寄り付き、為替も1ドル=106円近辺の円安水準になったことで、前引けは+213円の2万3,636円となりました。後場には半導体も買われ、日経平均は+278円の2万3,701円まで上昇して、+224円の2万3,647円とコロナ・ショック後の戻り高値を更新して引けました。 

9日(金):前日の米国市場は引き続き、追加経済対策への期待が続き主要3指標も続伸。これを受けて日経平均は+66円の2万3,713円で始まるものの、+78円の2万3,725円まで上昇すると、8日に8カ月ぶりの高値更新したこともあって利益確定売りが出やすく、後場には一時▲94円の2万3,552円まで下げて、終値は▲27円の2万3,619円と小反落となりました。ミニオプションSQ(特別清算指数)は、10月SQで2万3,724円となりました。 

週末の米国市場:トランプ氏が共和党と民主党が提案していた支援策を大きく超える包括的経済政策の考え方を述べたことで期待が高まり、3指標そろって3日続伸し、NYダウは+161ドルの2万8,568ドルとなりました。NYダウの週間上昇率は+3.27%で8月以来の週間上昇率となっています。シカゴの日経先物は、為替が1ドル=106円近辺から105.59円の円高となったこともあり▲10円の2万3,560円でした。